それじゃあ人は動きません

「人を動かす」って本当に難しいことですよね?
今日は「人を動かす」というテーマを取り上げてみたい。

僕は現在、会社で研修を受けている。その研修の一つにグロービスの講座を受けるというのも含まれていて、会社の何人か月に1回くらいの頻度で集まってグロービスの講師を中心にケーススタディ形式で丸一日かけて勉強している。
その講座には毎回、莫大な量の課題が出る。グロービスのMBAシリーズのうち、「今回はマーケティング」とか「今回はアカウンティング」とかという感じで本を渡され、読んで来いと言われる。さらに、分厚い教科書のようなケースも渡されて、そこに書いてあることを全部読んだ上で、そこに書かれている内容を整理、分析した上で、「自分ならどのような意思決定をするか?」と言ったような課題に取り組むように言い渡される。日々の仕事をやりながら、それ以外の時間でそれらをすべてやっていくのは本当にたいへんだ。案の定、僕らの多くは全てが終わりきらず、当日になっても課題が終わってない面々が毎回かなりいた。

そんなことが度重なり、ついに人事がキレた。「お前ら!高い金払って研修を受けさせているのに、やってこないとは何事か!もうちょっと真剣にやれ!!」と。もっともな意見だと思った。研修は課題をやってきているものとして進行するので、課題をやっていないと研修の効果は半減する。課題をやらないということは、時間もお金も無駄に使ってしまっているということになる。社会人にもなってそんなことを注意されるというのは、恥ずかしい限りだ。その後は、事前の課題提出に対する取締りが厳しくなり、提出していない人には人事部の方から催促のメールが届くようになった。

その結果、どうなったか? みんなきちんと事前に課題に取り組むようになったか?答えは「No」だ。結局みんな「やらなきゃとは思っていたんだけど、どうしても時間がなくて…」と

その時僕は思った。人は締めつけるだけでは動かないと。「やれ!やれ!」、「やらないといたい目にあうぞ!」と脅したところで、結局のところその効果は限られている。人は後ろからお尻をたたくだけでは動かないのだ。

FRIでも河合さんが良く言っているが、人を動かすには「必然性」と「効用性」と「実現可能性」が大切らしい。まったくその通りだと思う。
「必然性」というのは「やらなきゃいけない」と脅すこと。「効用性」は「これをやったらこんな良いことがあるよ」とか「これをやったらこんなご褒美をあげましょう」ってやることの価値を教えてあげること。「実現可能性」は「これをやるには、こういう風にやったらできるよ」とやり方を教えてあげること。

これら3つを時と場合によってうまく使い分け、うまく組み合わせながら人の「やらなきゃ!やりたい!やれる!」といった気持ちをうまく引き出して、その気にさせて動かすことが必要不可欠なんだと思います。
だってそうですよね??時間や労力の問題から、現実的に不可能なことを、いくら「やれ!」とか「やったらこんなにいいことがあるよ!」と言ったところで無理なもんは無理だし、それをやることにまったく価値を感じてない人に、「やったらこんなにいいことがあるよ!」と言ったところで、鼻で笑われるだけだし。

要は、相手がどんな状況にいて、相手にとって「必然性」・「効用性」・「実現可能性」のどれを伝えれば一番インパクトがあって、動く気になってくれるか、それを常に意識して、ケースバイケースで対応していくことがとっても大切なんです。

とっても単純なことですけど、意外とみなさんも、なんでもかんでも「やれ!やれ!」言ってません? でもそれって、何の解決にもなってなかったりするのではありませんか??
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by fri2005 | 2005-03-19 14:02 | その他いろいろ
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